2007年01月01日

メッセージも映像も突き抜けている「鉄コン筋クリート」

明けましておめでとうございます


2007今年も映画と浦和レッズと若手映画女優についてのブログとしてやっていきますのでよろしくお願いします。


今年最初の一本は(といっても去年観たんだけど)鉄コン筋クリートです。新年に紹介するにはピッタリの勢いと加速感のある作品で大好きですね。


映像的には文句のつけようのない作品。物語の舞台である宝町の造形美は素晴らしいの一言。ホントに日本のどこかにありそうなリアリティあふれる猥雑さとありえない美しさに満ち溢れた宝石箱のような町。


その町に住むシロとクロのふたりでひとりの一対の関係が同じ松本大洋の「ピンポン」のペコとスマイルを思い起こさせて切ない。それも宝町は暴力が影を落とす町でもあり、その闇がつねに二人につきまとい死を連想させるのでよりいっそう物語の切なさ、二人の関係性のあやうさがクローズアップされる。


シロ(蒼井優)はその名のとおり無垢で無邪気で聖性すら感じさせる真っ白な存在。


クロ(二宮和也)はそんなはかなく弱いシロの庇護者として暴力を行使する存在。


だが本当は違うということが物語の終盤になってわかる。その終盤のつらく切ないことといったら・・・!


ホントは強くてなんでもできるクロこそがシロに守られていた。そのシロがクロの前から去った途端−−−崩壊が始まる


クロは、そして宝町は暴力と血と闇に飲み込まれる・・・


そしてこの作品のテーマ。内なる善と悪の相克が姿をあらわすのだ。


シロが光でクロが闇。こう書くと図式的な映画だなと思われるかもしれないが、観ている間中そんなことは気にならない。ふたりの姿を見ているともう胸が苦しくて切なくてたまらなくなってくるから。それだけシロとクロの関係に観ている俺まで切羽つまった気持ちにさせられてしまう。


クライマックスはクロの内なる闇の世界を2001年宇宙の旅的なトリップ感あふれる映像でみせてくれる。正直エンターテイメントとしては踏み外した映像表現だけど、その野心と無謀さを買う。


でもやはりこの映画はシロとクロの関係性がすべての肝だな。


シロを演じた蒼井優ちゃんは凄いの一言!蒼井優だとアナウンスされてなければ優ちゃんだってわからなかったよ。それくらいシロという無垢で天使的な存在を完璧に創造した。お見事としかいいようがない。


2006年度の主演女優賞は誰にしようか迷ってたんだけど、フラガールと鉄コン筋クリートのシロで蒼井優ちゃんに決めた!


メッセージにしても映像にしても「パプリカ」をはるかに超えている。よって採点は85点


     −−−−−−−−−−−−−−−




今日は天皇杯。主力抜きで戦うレッズはシーズンで最も苦しい戦いになるだろう。だが勝つ。
posted by シンジ at 01:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画批評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月30日

また正月にレッズが観られる幸せ

2006年12月29日(金)15:04キックオフ・国立競技場
試合結果
浦和レッズ2−1鹿島アントラーズ
得点者:40分小野、69分岩政(鹿島)、82分ポンテ


いや〜小野伸二凄すぎるだろ


ゴールする前のダイレクトプレーもよかったけどめったに見られないものを見せてもらった。


おそらく日本であんなテクニカルで美しいゴールができるのは小野伸二しかいないんじゃないか?


試合が始まる前はDFラインをみて顔が青ざめた。細貝萌、内舘秀樹、ネネ。今シーズン戦った闘莉王、坪井、堀之内が全滅という異常事態。


メンバーを見ると
ワシントン
アレックス
長谷部
堀之内
坪井
闘莉王
田中達也
の計7人がいない!


それでも勝つ。それが浦和レッズ。それがチャンピオン。


普通主力7人いなくなったら悲惨なことになるのに・・・なにこのビッグクラブ


DFラインでは萌の成長が素晴らしい。来シーズンはなにがなんでもレギュラーを獲得して欲しい。萌がレギュラーになれば正直いって阿部が必要なくなる。


うちの選手層の厚さは異常だな・・・・・。


1/1にレッズの試合がみられる幸福は何にも変えがたい。
posted by シンジ at 12:32| Comment(0) | TrackBack(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月28日

「ゆれる」を再見。今年のベスト1がほぼ決まったかな

そろそろ2006年度の映画ベスト10を決めないといけないので悩んでいたんだけど、再度ゆれるを観て心を決めた。


「ゆれる」が今年のベスト1です。


一度目を観た時より二度目のほうが深く感動する映画なんてめったにない・・・いやそんな映画ははじめての経験だ。


このゆれるという映画、観れば観るほど脚本の高度さ、俳優の演技の凄さがわかってくる。


一度目を観た時は拘置所での面会シーンのド迫力にびっくりしたけど、二度目はちがった。絵的には動きのない裁判シーンでの兄(香川照之)と弟(オダギリジョー)の表情には一切ださない心のすさまじいまでの葛藤に息をのんだ。


言葉で兄弟の本音をむき出しにする面会シーンはある意味とてもわかりやすいシーンだ。だが裁判シーンでは兄弟の心境をセリフにすることはない。兄弟の心は事務的な裁判の進行によって隠されている・・・・・にもかからわず裁判シーンでは本音をぶつけあう面会シーンよりも雄弁に二人の心の葛藤が浮き彫りになるのだ。


こんなシーンがある。亡くなった女性を解剖した結果、事件前夜に性交渉があったと裁判で明かされる。検事が香川照之にそのことを知って嫉妬から女性を殺したのでは?と追求する。


香川照之はそんなこととは知らなかったと傍聴席に向かって(オダギリジョーに向かって)すいませんでしたと深々とお辞儀する・・・・・。


もちろん香川は前からオダギリが女と寝たことは卑劣な嘘をついてわかっていた。俺はこのシーンを観たときホントに心の底からゾーッとしたね。


それを受けたオダギリも無表情のままだが、あきらかにここから兄に対する感情がねじまがり、最後のあの告白につながるのである。


面会シーンでの兄弟の激突は演技とセリフ(外見と内面)とが一致するある意味わかりやすいシーンである。だが裁判シーンでのやりとりは兄弟は向き合っておらず、心境をあらわすセリフもなく、ふたりとも無表情である。外面と内面がはなはだしく乖離(かいり)することによってもたらされる葛藤が空恐ろしい。


でも映画って面白いね。一度観て面白かったから二度目を観にいったらそれほど面白くないと感じたり、一度目はそれほどでもないと感じた映画が再度観たらめちゃくちゃ面白かったり・・・・なんなんだろう?こういうことをリテラシーがあがったっていうのかな。


あとベスト10を選ぶ時に難しいのが、大好きな映画と映画芸術的に価値がある映画とは違うこと。


たとえば今年一番何度も観にいって大好きなのは「デスノートthe last name」だけど映画史的な観点からいえば「ゆれる」のほうが上なわけで・・・


硫黄島の手紙は今年最も重要な映画のひとつではあるが、正直間宮兄弟のほうが好きなわけで・・・


どうすりゃいいんだろ?

ゆれるの批評はこちら

デスノートthe last nameの批評はこちら

硫黄島の手紙の批評はこちら




IEでこのブログを見る人用に文字を大きくしたけどどうですかね?俺はFirefoxでフォントサイズ24・最小フォントサイズ18で見ているので。
posted by シンジ at 11:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画批評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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